7-4.水稲トビイロウンカの殺虫剤抵抗性リスク評価 (一種の害虫に絞った仮想事例)

  表8に長距離移動する飛来性害虫である水稲のトビイロウンカで、殺虫剤抵抗性リスク評価の仮想事例を示した。主に殺虫剤の種類と地域による抵抗性リスクの違いを比較した。栽培・地域リスクでは、地域によるトビイロウンカの飛来程度を主に考慮した。また、トビイロウンカでは薬剤感受性が既に低下した個体群が海外から飛来する場合が多いので、薬剤感受性検定の結果も考慮した。
 ウンカショット剤は海外で既に抵抗性を発達させた個体群が飛来する地域が多いので、その使用には注意する。カメシラズ剤の薬剤感受性は日本では問題はないが、海外の一部地域での感受性低下の情報があるので注意すべきである。新規系統のライスケアー剤の効果は現状では安定しているので、抵抗性対策を踏まえながら基幹防除剤としての使用が勧められる。

表7.水稲のトビイロウンカにおける殺虫剤抵抗性リスク評価/仮想事例

注)この事例では、栽培・地域リスクの違いは、主にトビイロウンカの海外からの飛来程度を考慮した。
 備考欄に、薬剤感受性検定の結果概要を記載した。
 抵抗性総合リスク値が12を超える場合は、抵抗性対策の実施が特に重要である。