殺虫剤抵抗性リスク評価表(準備中)

 農業害虫の殺虫剤抵抗性リスクを見える化し,主に現場の指導員等も含めた関係者が利用するために,下図の素案に示した殺虫剤抵抗性リスク評価表を作成中です。本抵抗性リスク評価表では,過去の抵抗性発達事例,抵抗性に関する研究事例および害虫の生物学的特性に基づいて,殺虫剤リスク,害虫リスクおよび栽培・地域リスクからなる抵抗性総合リスクを推定しています。さらに,現場で利用が進んでいる天敵利用等の各種IPM技術の利用も抵抗性リスク軽減策として考慮しています。抵抗性総合リスクは地域ごとに異なるものであり,各地域の殺虫剤抵抗性管理を考える上での有効な抵抗性対策ツールとなります。また,新規に開発する殺虫剤にとっても抵抗性対策を判断する参考にもなります。またそれぞれ3要素のリスクを客観的に評価するためのリスク評価基準書も同時に作成中です。

 作成にあたり,農林害虫防除研究会の会員および農研機構の研究者で各リスクに詳しい専門家の方々の協力を得ています。また,殺虫剤リスクはJapan IRAC(殺虫剤抵抗性委員会日本支部/農薬工業会)に薬剤の分類を委託しています。公開をお待ちください。

図1.殺虫剤抵抗性リスクと殺虫剤抵抗性リスク評価表(素案)

 山本敦司(2018)JATAFFジャーナル6(9):47-52.
 山本敦司(2019)植物防疫73(12):766-773.